ユスリカ

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ユスリカの生態

体長1~10ミリ程度のユスリカは蚊によく似た姿をしていますが、人間の皮膚を刺したり、吸血したりすることはありません。また、素早く飛び回ることもなく、蚊が持っているような鱗粉(りんぷん)も持ちません。
種類は多く、国内では約2,000種類が確認されています。主な発生場所は、川や用水路、側溝などの流水域。ユスリカの幼虫は水の中で過ごし、4回脱皮を繰り返して蛹(さなぎ)になります。「ユスリカ」という名前は、幼虫時代に体を揺するように動く様から名付けられています。
蛹は2日程度で成虫に成長します。成虫になったユスリカは口や消化器が退化しているため、餌を食べられません。そのため、寿命は長くても5日程度。短い期間に交尾をし、産卵を行います。成虫が発生するのは、主に初夏(4~7月)から秋の終わり頃(11~12月上旬)まで。交尾をする際に群れになって飛び回り、群飛行動(蚊柱)するのが特徴です。
一度に産む卵の量は、ユスリカの種類によって様々です。少ないもので一度に500個、多いものでは2,000個を産み、2~4日後に孵化します。

ユスリカによる害

【とにかく大量発生する】
ユスリカの幼虫は微生物の死骸などの有機物を餌とします。したがって、有機物が含まれる川や用水路で大量発生することがあります。大量発生したユスリカは、見る人に不快感を与えます。
ユスリカは群飛行動するため、外に干している洗濯物に大量に付着する可能性があります。また、バイクや自転車などで蚊柱を通ると、視界を大きくふさがれてしまうことがあり、大変危険です。
【光に集まってくる】
ユスリカは照明の光に集まる習性があります。照明から出ている紫外線に引き寄せられるためです。自動販売機や街灯、お店や人家の灯りなどにユスリカが他の虫と混ざって大量に群がっている姿は、人に不快感を与えることがあります。
【アレルギー疾患の原因になる】
虫の中には、アレルゲンと呼ばれるアレルギー反応の原因物質を持つものがいます。ユスリカもアレルゲンを持つ虫の一種です。成体のユスリカが目や口に飛び込んできたり、風化したユスリカの死骸を吸い込んだりすることで、アレルギー症状が引き起こされます。ユスリカが洗濯物に付着することで、屋内でアレルギー物質に触れてしまうこともあります。ユスリカが引き起こすアレルギー疾患には、アレルギー性の鼻炎や、呼吸器疾患である「ユスリカ喘息」などがあります。
【頭上に蚊柱を作る】
これは、何度か経験のある方もいるかと思いますが、ユスリカは交尾を行う際に群れになって飛行し、「蚊柱」を作ります。蚊柱を形成する際、オスの成虫は目立つ場所を探します。例えば、黒いアスファルトの上に停められている白いバイクや、茶色い運動場の上に置かれた白いカラーコーンの上など、周囲の色と比べてコントラストがはっきりしている場所です。
ユスリカから見てコントラストがはっきりしている場合は、人の頭の上にも蚊柱を作ることがあります。ユスリカは頭をマークしているため、蚊柱から逃げようとしてもついてきます。頭上にたくさんの虫が飛んでいると、不快に感じてしまうでしょう。

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