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蚊の生態

成虫のうち、人間の血を吸うのは産卵を控えたメスのみです。卵を産むための準備としてメスは糖分だけでなく高タンパクな動物の血液を必要とするためです。吸血し終えたメスは、卵の成熟を待つために安全な場所で2~3日の間休止しています。その間に吸血することはありませんが、卵が成熟すると水域に産卵してすぐに次の吸血の準備に入ります。蚊は、生涯でこのサイクルを1回~4回ほど繰り返します。

ヒトスジシマカ(ヤブカ)

【特徴と分布】
公園や花壇など、夏の野外で一般的によく見る蚊といえばヤブカ。正式名称をヒトスジシマカと言います。白いひとすじのシマ模様が特徴です。脚の各関節にも銀白色の帯があり、成虫の大きさは4.5mmほど。日中の時間帯に最も多く活動する蚊と言われています。日本国内の生息地域は北海道と青森を除く多くの地域に生息します。なお温暖化により、生息地域が徐々に拡大しています。

【発生時期】
ヒトスジシマカが発生するのは5月~10月という限られた時期です。昼間に活動して、行動範囲はおおよそ50メートル~100メートル。日光が当たらない湿度の高いジメジメした場所を好みます。蚊の幼虫であるボウフラは水の中でふ化しますが、ヒトスジシマカの幼虫は水たまりや古タイヤにたまった水などにも生息しています。それだけでなく、捨てられた空き缶やペットボトル、植木鉢の受け皿などにわずかにたまった水からも発生します。

【蚊による被害】
人間に与える害としては単純な吸血だけでなく、デング熱やウエストナイル熱などのウイルスを媒介します。特にデング熱感染、東南アジア、中南米などの熱帯・亜熱帯地域での患者数が多い感染症です。

アカイエカ

【特徴と分布】
赤褐色の一般的に見られる蚊がアカイエカです。成虫の大きさは5.5mmほどと、ヒトスジシマカよりは若干大きいですが、わかりやすい模様がなく後述のチカイエカととてもよく似ています。生息地域も広く、日本全国に生息しています。

【発生時期】
4月~10月にかけてドブや防火用水などから発生し、主に夜間に活動します。

【蚊による被害】
人間の血を吸うほか、日本ではあまり聞き慣れないウエストナイル熱などのウイルスを媒介します。ウエストナイル熱は北米で流行している感染症ですが、今後海外からの渡航者が増加することでさまざまな感染症が国内に持ち込まれる可能性があります。
なお、アカイエカの仲間であり、一回り小さいコガタアカイエカは日本脳炎を媒介することで知られています。

チカイエカ

【特徴と分布】
前述のアカイエカによく似た見た目の蚊がチカイエカです。日本全国に生息してり、主な活動時間は夜間。チカイエカの特徴として、人口の閉鎖的な水域に発生することが挙げられます。またアカイエカと異なり、人の血を吸わなくても1回だけ産卵をすることができます(2回目以降は吸血をしなければ産卵できません)。

【発生時期】
ビルや地下鉄の排水がたまる場所という屋外に比べて暖かいに生息するため、冬眠をせず1年を通して活動します。

【蚊による被害】
アカイエカ同様、人間の血を吸うほかウエストナイル熱などのウイルスを媒介します。

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